宮崎駿監督による1988年公開の映画。サツキとメイの姉妹は、入院中の母の近くで暮らすため父と田舎の家に引っ越し、そこで巨大で優しい森の精トトロと、田んぼを駆け抜けるネコバスに出会う。宮崎監督は、1950年代後半にまだ残っていた現実の日本——所沢(埼玉)の狭山丘陵と東村山(東京)周辺——をもとに、あの牧歌的な里山を描いた。その風景の多くは今も、森の地所を買い取って守る「トトロのふるさと基金」のおかげで残されている。サツキとメイの家自体も2005年の愛知万博のために実物大で再現され、現在もジブリパークに建っている。
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トトロの森(狭山丘陵)森のモデル
埼玉と東京にまたがる狭山丘陵は、メイとサツキが初めてトトロを見る森のモデル。武蔵野の面影を残す数少ない雑木林のひとつで、トトロのふるさと基金が「トトロの森1号地」「2号地」…と番号を付けながら地所を買い取り、開発から守っている。宮崎監督は基金発足の資金の一部を寄付した。
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クロスケの家記念館
トトロのふるさと基金が活動拠点・ビジターセンターとして使う、三ヶ島(所沢)の築百年を超える古民家。映画のまっくろくろすけにちなんで名付けられ、座敷には大きなトトロが鎮座する。母屋・土蔵・旧製茶工場は2013年に国の登録有形文化財となった。見学は予約制。
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小手指ヶ原古戦場(白旗塚)名前の由来
トトロの森は劇中で「塚森」と呼ばれ、その名は所沢の小手指ヶ原古戦場にある塚・白旗塚に由来するとファンは考えている。1333年、新田義貞が鎌倉幕府を倒す緒戦をここで戦った。並木道はメイがトトロを追うシーンを思わせ、伝説の彩りも加わる。
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稲荷町バス停ネコバスの場面
サツキが父の傘をトトロに貸し、ネコバスが初めて現れる劇中の「稲荷前」バス停は、所沢にある実在の稲荷町バス停から名を取ったと考えられている。実際の停留所は劇中と大きく異なり(背後は森ではなく田んぼ)、ファンは傘を持って名場面を再現しに訪れる。
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八国山緑地自転車の場面
劇中で母が入院するのは「七国山」病院だが、これは実在の八国山をもじったもの(八を七に変えただけ)。東京と埼玉の境にあるこの雑木林の丘は、サツキとメイが父と自転車で母を見舞いに行く場面で見分けがつく。
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新山手病院母の病院
八国山緑地のすぐ脇に建つ新山手病院は、姉妹の母が療養する「七国山病院」のモデル。雑木林の丘のふもとという立地が、田畑を越えてサツキとメイがたどり着く劇中の病院と重なる。
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梅岩寺迷子のメイ
八国山から徒歩約20分のこの東村山の寺は、病院へ向かう途中で道に迷い疲れ果てたメイが六体のお地蔵さん(子供を守る地蔵菩薩)のそばに座る場面で見分けられる。その六地蔵は実在し、参道には樹齢600年を超える木々が立つ。
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サツキとメイの家(ジブリパーク)公式再現
草壁家の家を実物大で再現したもので、2005年の愛知万博のために建てられ、現在は長久手のジブリパーク「どんどこ森」エリアに組み込まれている。台所、風呂、お父さんの書斎、実際に開く引き出しまで、1950年代の生活道具に至るまで劇中の家を執拗なほど細かく再現している。トトロの世界の最も忠実な公式再現だ。
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轟(ととろ)バス停(佐伯市)オマージュ
大分県佐伯市(九州)に、轟と書いて『ととろ』と読む地区がある。映画公開の約10年後、その小さなバス停にトトロ・メイ・サツキのイラストが現れ、聖地となった。映画の舞台ではなく名前の偶然の一致だが、名もなき住民が手入れを続け、近くにはネコバスの切り抜きがある小さな公園もある。